高卒認定試験の実態を徹底調査!メリットとデメリットも|20代未経験の転職ならツナグバ

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目次

はじめに

高等学校卒業程度認定試験、通称「高卒認定試験」。病気や経済的理由で高校を中退したり、中卒だったりする人など、毎年多くの人がこの試験を受験していて、大学進学や資格取得など、さまざまな目的のために広く利用されています。この記事では、あまり知られていない高卒認定試験の実態や、高卒認定試験のメリットとデメリットなどについて解説していきます。

高卒認定試験ってどんな試験

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)は、平成17年度から大学入学資格検定(大検)に代わって導入されました。さまざまな理由によって高校を卒業できなかった人の学習成果を適切に評価し、合格した人は高校を卒業した人と同等以上の学力があると認定されます。試験の合格者は、国立、公立、私立のどの大学、短大、専門学校でも受験することができて、就職や各種資格試験などで活用することができます。

大検から大きく変わった点の1つは、高校・高専等に在籍している人の受験が可能になったことです。これにより、病欠等で出席日数が足りず、必要科目の単位を取得できなかった場合にも、学校長の判断により高卒認定試験で代用することが可能になりました。

高卒認定試験合格は、必修の8~9科目のクリアが条件となっていますが、1度の試験で全科目合格する必要はありません。合格した科目に有効期限はなく、合格科目は次回以降の試験で免除されるため、自分なりのペースで受験の計画を立てることができます。

また、在学時の単位の取得状況によっては、受験科目の免除が受けられる可能性もあります。高卒認定試験の合格により、高卒の学歴がなくても大学や短大、専門学校の受験資格を得ることができます。

毎年1万5000人以上が受験

高卒認定試験は、毎年8月と11月の2回実施されていています。文部科学省のデータによると、例年15,000人以上の人が受験しています(令和4年度は17,154人が受験)。合格者の3割近くは20代となっていますが、中には60代の合格者もいます。「大学で勉強したい」「資格を取りたい」など、自身の夢や目標を叶えるため、社会人や主婦の人も受験しています。合格者の定員は定められていません。試験の結果、学力が一定の基準に達していると認められた人は、人数に関係なく合格者となります。

合格したら高卒扱いになる?

高卒認定試験に合格すると、最終学歴は高校卒業になるのか?答えは、なりません。高卒認定試験の合格者は高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認められますが、高等学校を卒業しなければ最終学歴は高等学校卒業とはなりません。

受験資格や受験科目は?

高卒認定試験は、高校を卒業していないけど、高等学校卒業程度の知識や技能を有することを証明するための試験です。受験資格や試験科目、試験形式は地域によって異なりますが、受験資格、試験科目、試験形式、合格基準は一般的には次のようになっています。

■受験資格: 一般的に高校を卒業していない成人が受験することができます。年齢制限やその他の条件がある場合もあります。

■試験科目: 一般教養科目(国語、数学、英語など)と専門科目(例えば、文系科目、理系科目、職業科目など)が含まれることがあります。

■試験形式: 筆記試験や実技試験など、試験形式は様々です。近年ではオンラインでの試験も増えています。

■合格基準: 合格基準は試験ごとに異なりますが、一般的には各科目で一定の得点以上を取る必要があります。

高卒認定試験は、教育の機会均等を促進し、個々のニーズや状況に応じた教育機会を提供するための重要な制度です。詳細な情報や受験に関する手続きは、各地域の教育行政機関や試験機関のホームページなどで確認することができます。

新型コロナの影響も

世界中を未曾有の危機に陥らせた新型コロナウイルスの流行は、多くの教育活動に影響を与えました。高卒認定試験もその例外ではありませんでした。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、試験日程が延期または変更されることがありました。これは受験生や関係者の安全を確保するための措置として実施されました。また試験形式も変更となり、オンラインでの試験への移行や、試験の一部または全体を遠隔で実施する場合がありました。試験会場での感染予防対策の強化、マスクの着用、手指の消毒、会場の換気など、受験者と試験監督員の安全を確保するための措置も取られました。

文部科学省によると、新型コロナウイルスが発生した2020年の8月に実施された高卒認定試験の受験者は前年度より2割減少したとのこと。緊急事態宣言が出された期間と試験の実施記事が重なった影響により、出願を控えた人が多かったことが影響したと推測されます。

こうした状況下、新型コロナウイルスの影響で経済的な困難に直面する受験生への支援や、試験準備のためのオンラインリソースの提供など、受験者を支援する取り組みも行われました。

ここまで高卒認定試験の詳細について述べてきましたが、高卒認定試験にはどんなメリットやデメリットがあるのか。以下に、高卒認定試験のメリットとデメリットをいくつか挙げてみます。

メリット

■学位取得の機会: 高卒認定試験に合格することで、高校卒業資格と同等の学力を証明することができます。これにより、大学や短大、専門学校への進学資格を得ることができます。

■就職活動が有利に: 高卒認定試験の合格は、就職活動においても有利になる場合があります。特に、一定の学力を持っていることを証明できるため、就職先からの評価が高まることがあります。

■自己成長と自己実現: 一般的な高校卒業者と同じ学力を身に付けることで、自信を持って社会に出ることができます。また、高卒認定試験に合格することで自己成長や自己実現の機会を得ることができます。

デメリット

■時間と費用の負担: 高卒認定試験に合格するためには、試験の準備や受験料など、時間と費用がかかります。これが受験を検討している人にとって負担となる場合があります。

■進学や就職における制約: 高卒認定試験の合格は、一般的な高校卒業と同等の学力を証明できますが、すべての大学や企業がこれを受け入れるわけではありません。そのため、進学や就職において一定の制約が生じる可能性があります。

■教育内容の不足: 高卒認定試験のカリキュラムが十分でない場合があります。高校卒業者と比較して、一部の教育内容が不足している可能性があります。


まとめ

高等学校卒業程度認定試験(通称「高卒認定試験」)は、高等学校を卒業していない人などに対し、高等学校を卒業した人と同等以上の学力があるかどうかを認定する学力試験です。高卒認定試験を受験するかどうかは、個人が置かれた状況や目標によって異なります。そのため将来の進路やキャリア目標を十分に考慮したうえで、慎重に受験するかどうかを選択することが重要です。

現状では毎年1万5000人以上の人が受験していて、大学進学や資格取得など、さまざまな目的のために広く利用されています。時間や費用の負担、進学や就職における制約などデメリットがある一方、高卒認定試験に合格することで大学や短大、専門学校へ進学する資格を得ることができます。また、就職活動においても有利になる場合があります。総合的に勘案すると高卒認定試験は、人生の選択肢を大きく広げるチャンスになり得ると言えます。

この記事の監修

海老名 信行

海老名 信行

取締役/COO
株式会社ツナグバ

大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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