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退職したあと、失業手当を支給してもらった方がいいのか?それとも、扶養に入った方がいいのか?あなたにとって「失業手当」と「扶養制度」は、どちらの方が得なのでしょうか?ここでは、退職後の失業手当と扶養制度についてわかりやすくご説明します!
失業手当の基本をおさらい
失業手当は、退職後の大きな支えとなります。失業手当は「誰に」対して、どの程度の「金額」と「期間」が設けられているのでしょうか?ここでは。失業手当のことをおさらいしてみましょう。
失業手当とは?
失業手当とは、会社など仕事を辞めた後にあなたの生活の支えになってくれる給付制度です。「受給資格者」と認められると、決まった日に失業手当を受け取ることができます。再就職先が決まるまでの一定期間、この失業手当で生活をすることができるので失業者にとっては、とても助かりますね。ただし、「受給資格者」と認められるには、いくつかの条件があります。
失業手当を受けられる条件とは?
仕事を辞めてしまった人すべてが、失業手当を受けられるわけではありません。失業手当を受け取れる「受給資格者」と認められるには、条件があります。
ひとつ目の条件が、「雇用保険の加入」です。退職した会社で雇用保険に加入していたことが条件となっています。一般的には、退職した会社の2年間で雇用保険の加入期間が通算1年以上あることです。特別な退職理由では、加入期間が短くても「受給資格者」と認められることがあります。
次に、退職後も「働く意欲がある」ことです。失業手当は、「働くために」支給される手当です。ですので、退職後に「働く予定がない」「働かない」場合は、失業手当を受けることができません。「働くために活動する」または、「就職活動する意欲がある」ことが大切です。
失業手当の金額や受給期間は?
失業手当は、できれば多く、長い期間受け取りたいと思うかもしれませんね。この失業手当の金額や受給期間は、「退職理由」や「退職年齢」「雇用保険の加入期間」などで変わってきます。一般的には、支給額は前職の給与の50%〜80%程度が支給されています。また、受給期間は退職理由で大きく異なります。自己都合退職の場合は、90日〜150日となっています。会社都合の退職の場合は、90日〜330日となっています。このように、退職理由だけでなく、同じ退職理由でも条件によって大きな違いがあるのが特徴です。
扶養制度の基本をおさらい
退職後に扶養制度に加入しようと考えている人もいるはずです。ここでは、扶養制度の基本をおさらいします!
扶養制度とは?
扶養制度とは、配偶者または家族の扶養に入ることで生活の面倒を見てもらうことです。生活の援助を受けている側を、「被扶養者」と呼びます。扶養制度には2つの大きな特徴があります。
ひとつ目は、「年金制度」と「健康保険制度」です。今まで自分で支払っていた「年金」と「健康保険」ですが、扶養に入ることで個別での支払の負担がなくなります。
ふたつ目は、税制上の控除が受けられる点です。パートなどでの年間の合計給与額が103万円以下の場合は、「配偶者控除」の対象となります。また、年間の合計給与額が103万円超~201万円以下の場合は、「配偶者特別控除」の対象となります。
扶養に入るための条件とは?
扶養に入るためには、いくつかの条件があります。
ひとつ目は、年収が130万円未満ということです。
ふたつ目は、被保険者の年収の2分の1未満ということです。
これらの条件を満たしていないと、扶養に入ることができません。
失業手当をもらいながら扶養に入れる?
退職後、いちばん気になるのが「失業手当をもらいながら扶養に入れるか?」ということかもしれませんね。ここで、ポイントとなってくるのが「働く意思があるか?」ということです。そもそも、失業手当は「再就職を目指している」ことを目的としています。ですので、「収入がない」という理由で扶養に入った場合、「働く意思がない」と見なされ失業手当を受け取ることは難しいんですね。また、扶養に入りながら失業手当を受け取ることができると認められても、失業手当の基本手当日額が3,612円以上(60歳以上は5000円以上)だと扶養に入ることはできません。このように、条件を見ても失業手当と扶養制度を同時に受けることは難しいのが現状です。
退職後に扶養に入るベストなタイミングとは?
実は、タイミングによっては扶養に入るメリットもあります。ここでは、タイミング別に扶養に入る場合のメリット・デメリットをご紹介します!
タイミング①:退職後すぐに扶養に入る
退職後、失業手当を受けずに扶養に入ってしまう選択もあります。この場合、社会保険料の自己負担がなくなることがメリットとして挙げられます。また、年間給与を103万円未満で調整しながらパートなどで働くことが可能です。デメリットとしては、失業手当を受けられない点です。前職での雇用保険の加入期間や給与によっては、失業手当を受けてから扶養に入った方がお得な場合もあります。この先退職を考えているのなら、事前に失業手当の支給額を計算してみるといいですね!
タイミング②:失業手当の制限期間のみ扶養に入る
失業手当を支給されるまでに、一般的に2ヶ月程度時間がかかります。その理由として、失業手当には「7日間の待機期間」の他に、自己都合退職の場合は「2ヶ月〜3ヶ月の給付制限期間」が設けられているからです。この期間は、失業手当が支給されません。この失業手当の制限期間のみ扶養に入るという選択があります。このメリットとして、社会保険料の自己負担がなくなるということが挙げられます。ただし、その都度、扶養の手続きをしなくてはいけません。2ヶ月~3ヶ月の間で、「扶養に入る」「扶養から外れる」の手続きは被保険者にとってはとても面倒な作業とも言えるのがデメリットです。
タイミング③:失業手当を全て受け取った後に扶養に入る
失業手当を全て受け取った後に扶養に入るという選択もあります。「せっかく今まで雇用保険を支払っていたのだから」という気持ちもあるかもしれませんね。この場合は、「働く意思がある」ということをハローワークに確認を取りながら、就職活動をしていく必要があります。この期間は、教育訓練制度なども上手に活用してステップアップを目指すこともできます。デメリットとしては、年金や健康保険を支払っていかなくてはいけないという点です。
まとめ
失業手当を受けながら扶養に入ることは条件を見ても、なかなか難しいのが現実です。でも、あなたのライフプランによっては失業手当を受けないという選択肢もあります。扶養に入るタイミングによって、メリット・デメリットの違いがあります。まずは、退職する前にいちど、あなたが受けられる失業手当の金額を計算してみることが大切なポイントと言えます。おおまかな金額が分かると、「失業手当を受けるべき」「扶養に入るべき」の見極めができますね!
この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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