未経験転職で可能性を広げよう!どこよりも求職者に寄り添ったキャリア支援のご相談はこちら!
退職を考えた時に思い浮かぶのが、失業保険です。
では、「失業保険とは?」名前は知っていても、詳しい内容までは知らないかもしれませんね。
ここでは、「失業保険とは?」その疑問をわかりやすくご説明します!
失業保険とは、どんな保険?
失業保険は、退職した時に誰でも受け取ることができるわけではありません。失業保険を受け取るためには、条件をクリアしていることが必須です。失業保険が受け取れる人とは、どんな人なのでしょうか?
失業保険とは
失業保険とは、簡単にいうと会社などを退職した時にあなたの生活を守ってくれる保険です。「失業給付金」や「失業手当」などと呼ばれることもあります。この失業保険があれば、次の就職先が決まるまでの一定の期間は手当を受取ながら就職活動ができるんですね。仕事を辞めてしまうと、いちばんの心配は今後の生活のことです。でも、失業保険は仕事で給与を貰えない期間のあなたの生活を一定期間、守ってくれるんですね。
失業保険がもらえる条件とは?
失業保険は、仕事を辞めてしまった誰もが受け取れるわけではありません。条件のひとつに、雇用保険への加入があります。まず、この雇用保険に加入していなければ失業保険を受け取ることはできません。では、雇用保険に加入していれば、安心して失業保険を受け取ることができる?
いいえ。残念ながら、雇用保険の加入だけでは失業保険を受け取ることはできないんですね。雇用保険の加入期間が、会社を辞めた日以前の2年間の間に12ヶ月の加入期間が原則として必要となります。
この期間は退職理由によっても変わってきます。「ケガ」や「会社からの希望退職募集」、「倒産」など自分は仕事を辞めたくないのにどうしても退職しなくてはいけないケースがありますね。
この場合は、離職日以前1年間の間に雇用保険の加入期間が、通算6ヶ月以上が条件となっています。
また、「働きたい!」という気持ちも大切なポイントとなります。失業保険は、「働きたい」という気持ちがあることが前提です。ですので、働く意欲があり、なおかつ就職活動をする条件のもと失業保険を受け取ることができるんですね。
これらの条件をクリアして、ハローワークに申請すると失業保険を受け取ることができます。
失業保険がもらえないパターン
雇用保険に加入していても、失業保険を受け取ることができないケースもあります。それは、雇用保険加入期間を満たしていないケースです。せっかく雇用保険を支払っていても加入期間を満たさないで仕事を辞めてしまうと、失業保険を受け取ることができません。ですので、再就職先が決まっていない場合などは、退職するタイミングがとても重要になってくるんですね。
また、すぐに働くことができない状況の人も失業保険を受け取ることができません。そもそも、失業保険は「働きたいと思っている」ことと、「いつでも働ける状況にある」が条件となっています。
「働きたい」と思っていても、病気やケガ、出産などで「働ける状況が難しい」場合は失業保険を受け取ることができないんですね。この場合は、失業保険の延長を申請することが可能となっています。もちろん、退職後しばらくは働かないでゆっくりと過ごしたいと思っている人も失業保険を受け取ることができないので、ご注意ください。
失業保険はすぐにもらえるの?
退職後、明日からの生活を不安に思う人もいますね。
できれば、失業保険を早く申請して、早く失業保険を受け取りたいですよね。失業保険は退職理由によっても最初の受給日が違ってきます。そのことをきちんと理解しておくことも、今後の生活のための大切なポイントです。
ハローワークに申請するまでにも時間が必要
失業保険を受け取るためには、ハローワークに申請する必要があります。その時に必要なのが、「離職票」です。
この離職票は、退職した勤務先からもらえるものです。ただ、この離職票が届くまでに10日間〜2週間程度時間がかかるようです。離職票が手元に届いて、ようやくハローワークに申請することができます。ハローワークで受給資格が認められても、すぐに失業保険を受け取ることはできません。
失業保険の受給資格者すべての人に共通して「7日間の待機期間」が設けられています。この期間は、どのような理由であっても失業保険は給付されません。この待機期間の後に、ようやく失業保険受給説明会となります。受給資格決定から4週間後に最初の失業認定日となります。ですので、退職理由にもよりますが失業保険が受け取れるのは、退職から1ヶ月〜2ヶ月後となります。
会社の都合で退職/正当な理由で退職した人
このような理由で退職した人は、「7日間の待機期間」の後に失業保険が支給されます。「すぐに受け取れて安心!」と思うかもしれませんね。でも、実際に失業保険が振り込まれるのは、失業保険を申請してから1ヶ月程度あとになります。最低でも退職後1ヶ月の生活費は、自分の貯蓄から出すようになります。
自己都合で退職した人
自己都合で退職した一般受給資格者の場合は「7日間の待機期間」の後、さらに「2ヶ月~3ヶ月の給付制限期間」というものがあります。この期間も、失業保険の支給はされません。ですので、最短でも退職から「2ヶ月+ 7日経過」しないと失業保険が支給されないんですね。失業保険はすぐには支給されないということを、しっかりと知っておくことが大切ですね。
失業保険はいくらもらえるの?
お給料がなくても、毎日の生活をして行かなくてはいけません。
生活する上で、どうしてもお金は必要です。再就職するまでは、失業保険が生活費となりますね。では、実際に自分はどの程度の金額の支給を受けることができるのでしょうか?退職前に、いちど失業保険の支給額を知っておくことも大切なポイントです。
失業保険給付金の算出方法は3ステップ
失業保険の支給額は自分で計算することができます。コツを掴んでしまえば、難しいことはありません。ポイントは3つです。
①賃金日額を計算する
賃金日額は、「退職前の6ヶ月間の給与の合計÷180」で出すことができます。この時、1円未満は切り捨てとなります。ここで、注意したいポイントがあります。賃金日額には、上限額と下限額(2,657円)が設定されています。特に、上限額は退職時の年齢によって異なります。
退職時の年齢 | 賃金日額の上限 |
29歳以下 | 13,670円 |
30~44歳 | 15,190円 |
45~59歳 | 16,710円 |
60~64歳 | 15,950円 |
出典:雇用保険の基本手当日額が変更になります ~令和4 年8月 1 日から~
②基本手当日額を計算する
次に、「①賃金日額×給付率」で基本手当日額を出します。給付率は、年齢や賃金日額で異なります。また、下限額は、年齢問わず2,125円となります。退職時の年齢が29歳以下の場合(上限額:6,835円)
①賃金日額 | 給付率 |
2,657円~5,029円 | 80% |
5,030円~12,380円 | 80%~50% |
12,381円~13,670円 | 50% |
退職時の年齢が30歳~44歳の場合(上限額:7,595円)
①賃金日額 | 給付率 |
2,657円~5,029円 | 80% |
5,030円~12,380円 | 80%~50% |
12,381円~15,190円 | 50% |
退職時の年齢が45歳~59歳の場合(上限額:8,355円)
①賃金日額 | 給付率 |
2,657円~5,029円 | 80% |
5,030円~12,380円 | 80%~50% |
12,381円~16,710円 | 50% |
退職時の年齢が60歳~64歳の場合(上限額:7,177円)
①賃金日額 | 給付率 |
2,657円~5,029円 | 80% |
5,030円~11,120円 | 80%~50% |
11,121円~15,950円 | 45% |
出典:雇用保険の基本手当日額が変更になります ~令和4 年8月 1 日から~
③失業保険総支給額を計算する
最後に、「②基本手当日額×給付日数」で失業保険総支給額を出します。給付日数は、退職理由によって異なります。会社の都合で退職/正当な理由で退職した人
被保険者であった期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
区分 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | ― |
30歳以上35歳未満 | 120日 | 180日 | 210日 | 240日 | ||
35歳以上45歳未満 | 150日 | 240日 | 270日 | |||
45歳以上60歳未満 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | ||
150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
出典:ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
自己都合で退職した人
被保険者であった期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
区分 | 全年齢 | ― | 90日 | 120日 | 150日 |
出典:ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
就職困難者
被保険者であった期間 | ||||||
1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上10年未満 | 10年以上20年未満 | 20年以上 | ||
区分 | 45歳未満 | 150日 | 300日 | |||
360日 |
出典:ハローワークインターネットサービス – 基本手当の所定給付日数
まとめ
失業保険とは、あなたが退職後から再就職するまでの間、安心して生活ができるための保証です。ただし、働き方によっては失業保険を支給されない人もいます。
また、退職前にいちど「失業保険をいくら支給してもらえるのか?」を確認しておくと安心ですね。
この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
プロフィール紹介