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再就職先が見つかるまでの間、最低限の生活を補償してくれる失業給付金。ハローワークへ行って申請すれば必ずもらえるというわけではなく、受給条件があります。この記事では、失業給付金の受け取り方を解説していきます。
失業給付金をもらえる条件
失業給付金をもらうには会社を辞める時期に左右されることをご存知でしょうか?
失業給付金がもらえるかという条件の中には、雇用保険の被保険者であった期間が1年以上の方というものがあります。ただし、会社都合である倒産や解雇などの場合は、被保険者である期間が1年未満であって失業給付金を受給することができます。
会社都合ではない自己都合、例えば会社の環境が自分と合わないといった理由の場合は、1年以上雇用保険の被保険者であったことが必須条件となります。
また、被保険者期間によって以下のように失業給付金の受給期間も変わってきます。
被保険者期間→受給期間
10年未満→90日
10〜20年未満→120日
20年以上→150日となります。
場合によっては、あと1週間勤めるだけで1ヶ月多く失業給付金が受給されたのにということもあります。会社を辞めるタイミングは見計らった方が良いですね。
被保険者期間は、失業給付金をもらわなかった場合勤務していた期間が全て対象内になります。。例えばA社で8年働き退職、失業給付金をもらわずB社へ転職したものの3年で退社した場合、合計の11年働いていたことになり被保険者期間も11年となります。そして120日間の失業給付金をもらえることになるのです。
実際にもらえる失業給付金を計算してみた
失業給付金を計算する時に必要な要素が4つあります。賃金日額、基本手当日額、基本手当の総額、毎月の基本手当額です。
賃金日額とは退職前の半年の給与を180で割った金額のことです。上限と下限があり、上限は年齢によって変わりますが下限は全年齢共通で2,320円と決まっています。
年齢 | 賃金日額の上限額 |
29歳以下 | 12,880円 |
30〜44歳 | 14,310円 |
45〜59歳 | 15,740円 |
60〜64歳 | 15,020円 |
65歳以上 | 12,880円 |
次に基本手当日額とは、賃金日額に給付率を掛け合わして計算します。
給付率は、賃金日額と同様に上限、下限額が設けられています。ここでは離職時の年齢が29歳以下の場合、45〜59歳の場合、65歳以上の場合を抜粋して紹介します。
29歳以下の場合
賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
2,320〜4,640円 | 80% | 1,856〜3,711円 |
4,640〜11,740円 | 80〜50% | 3,712〜5,870円 |
11,740〜12,880円 | 50% | 5,870〜6,440円 |
12,880円(上限額) | – | 6,440円(上限額) |
45〜59歳の場合
賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
2,320〜4,640円 | 80% | 1,856〜3,711円 |
4,640〜11,740円 | 80〜50% | 3,712〜5,870円 |
11,740〜12,880円 | 50% | 5,870〜7,870円 |
15,740円(上限額) | – | 7,870円(上限額) |
65歳以上
賃金日額 | 給付率 | 基本手当日額 |
2,320〜4,640円 | 80% | 1,856〜3,711円 |
4,640〜11,740円 | 80〜50% | 3,712〜5,870円 |
11,740〜12,880円 | 50% | 5,870〜6,440円 |
12,880円(上限額) | – | 6,440円(上限額) |
そして基本手当日額✖️所定給付日数で基本手当の総額を算出することができます。
所定給付日数とは、自己都合と会社都合の退職理由の違いと年齢により変わってきます。
所定給付日数
退職理由 | 年齢 | 1年未満 | 1〜5年未満 | 5〜10年未満 | 10〜20年未満 | 20年以上 |
自己都合 | 65歳未満 | 90日 | 90日 | 90日 | 120日 | 150日 |
会社都合 | 30歳未満 | 90日 | 90日 | 120日 | 180日 | – |
30〜35歳未満 | 90日 | 90日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
35〜45歳未満 | 90日 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | |
45〜60歳未満 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 | |
60〜65歳未満 | 90日 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 | |
65歳以上 | 30日 | 50日 | 50日 | 50日 | 50日 | |
就職困難者 | 45歳未満 | 150日 | 300日 | 300日 | 300日 | 300日 |
45〜60歳未満 | 150日 | 360日 | 360日 | 360日 | 360日 |
最後に、基本手当の総額を毎月に割って出した給付額が4週間ごとに振り込まれることになります。
失業給付金がもらえる期間
失業した理由にもよりますが自己都合での退職の場合、7日間の待機期間と3ヶ月の給付制限が経過した後に受けられるようになります。他社都合の場合は7日間の待機期間のみです。待機期間ではハローワークが失業認定を行う上で必要な事務所りの期間になっており、どの人にも対象に適用されます。
失業給付金をもらうまでの手順とその方法
失業給付金を受給する手順は以下の通りになります。
・退職先の会社が離職証明を作成、本人が離職理由を記入し捺印します
・会社から雇用保険被保険者離職票が送られてきます
・ハロワークに次の6点を提出します
雇用保険被保険者離職票、マイナンバーの確認書類、身分証明書(写真がついていない場合は2つ必要)、証明写真2枚(3✖️2.5センチ)、印鑑、本人名義の銀行口座キャッシュカードか通帳
・その後、指定された受給者説明会に参加する
・ハロワークや職業訓練学校で求職活動を行う
・4週間に一度失業認定をもらう必要がある
以上の手順で失業給付金がもらえるようになります。
失業給付金をもらうときに注意しておきたいこと
失業給付金は一度受給を受けると被保険者期間が一度リセットされます。そのため、すでに再就職先が決まっている場合は被保険者期間が長くなるため失業給付金の手続きを行わない方が良いという意見もあります。
しかし、失業給付金を受給できるのは退職日から1年間に限られているため、再就職先が決まっていない場合は早めに申請の準備を進めておくと良いかもしれません。例えば、退職してから結果として9ヶ月後に手続きを行うと、申請の待機期間1週間や給付制限期間などで1年があっという間に過ぎてしまい受給が受けられなかったということがあります。今はまだ再就職先が決まっていないけど…という方は申請の準備だけでもしておくと良いかもしれません。
さらに、アルバイトをしていても失業給付金をもらえる可能性もあります。失業給付金の受給期間はアルバイトをしていても失業給付金が受け取れます。しかし、失業認定申告書にアルバイトをしたという申告納税制度をしないと不正受給とみなされ罰則が生じることがあります。注意しましょう。
まとめ
今回の記事では以下のようなことがわかったかと思います。
・失業給付金は雇用保険の被保険者期間が1年以上という原則がある(一部例外がある)
・被保険者期間によって受給額が変わる
・一度受給を受けると被保険者期間はリセットされる
・賃金日額に給付率を掛け合わせることで基本手当日額が算出される
・失業給付金の総額は基本手当日額に所定給付日数を掛け合わせることで算出される
失業しないのが一番良いですが会社都合でもし失業することになったのであれば失業給付金を賢くお得に使いましょう。
この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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