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高校を卒業してすぐの就職が不安で、どうやって進めばよいか迷っている人も多いと思います。大卒で就職するのが有利と思われがちですが、実は高卒でも活躍できる職業や仕事はたくさんあります。 今回は高卒が狙いやすい業界や職業、高卒で就職するメリット・デメリットや仕事の探し方などを紹介します。高校を卒業したばかりで就職を考えている学生の方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
高卒よりも大卒の方が優遇されるのか?
2020年に文部科学省が発表した調査によると、高校生の就職率は92%となっています。一方、厚生労働省が2020年に発表した調査によると、大卒者の就職内定率は69.8%でした。 就職内定率だけを見れば、高校卒業後に就職できる人はほとんどいると言えます。学歴があれば就職しやすいと思われるかもしれませんが、数字だけを見れば学歴と就職率は比例しないことが分かります。
参考:令和2年3月高等学校卒業予定者の就職内定状況(令和元年12月末現在)に関する調査について
参考:令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表します
学歴フィルターにより大企業への就職は難しい
上記の数字からも分かる通り、高卒者の就職率は大卒者よりも高いです。 ただし、学歴フィルターの存在に注意する必要があります。
企業が応募条件として「大卒以上の学歴」を求めることも珍しくありません。
条件としては定めておりませんが、応募者多数の場合は学歴を考慮し選考で落とす場合もあります。 そのため、高卒で有名大手企業に就職するのは難しいかもしれません。
しかし、多くの専門職や分野では、学術的な訓練よりも能力やモチベーションに重点が置かれています。 高校卒業後に就職したい場合は、大学での教育以外のことを重視する企業を調べて応募してください。
なぜ高卒の就職は難しいというイメージがついたのか?
前述したように、高卒でも就職は難しくありません。 では、なぜ高卒は就職が難しいという印象を持たれてしまうのでしょうか? その理由は、いわゆる「就職氷河期」です。 バブル崩壊後の1990年代から2000年代初頭にかけて、世界中の企業が採用を削減しました。 大卒でも就職は難しく、高卒ならさらに難しくなってしまっていたのです。 今でも高卒の就職は難しいと言う人がいるのは、その時代のイメージが残っているからでしょう。
高卒でおすすめの業界
公務員
公務員は安定したイメージがあるため、高卒者に人気の就職先です。景気に左右されにくいため、長く働くことが可能です。中には定年まで働く人もいます。入社すると一定以上の月収や賞与が得られるのも魅力の一つです。
建設業
労働力の高齢化が進む中、建設業界では若い人材の採用が積極的に行われています。ビル建設や新興住宅地開発などの建設業は停滞することがないので、安心して働くことができます。自分が手がけた建物が完成したときは、大きな満足感を感じるでしょう。
また、施工管理技術検定などの特定資格を取得すると、建設工事の現場監督として施工計画や施主との打ち合わせなど、さまざまな活動に携わることができます。未経験から始めて様々なスキルを学びたい方に最適な求人です。
IT業界
IT業界には、インターネット/Web業界、メディア業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界など、さまざまな業界が含まれます。専門的な知識や技術を学べるのも魅力の一つです。今のネット社会ではプログラミングやインターネットの知識が重要になるので、転職もしやすくなります。 競争が激しく人気のある業界なので、入社してすぐに成功したい場合や、もっと楽に就職したい場合はプログラミングスクールに通うのがおすすめです。
医療・介護業界
医療・介護業界は引き続き人手不足に直面しています。そのため若く、未経験でかつ体力のある人材の需要が高まっていると言えます。働くために特別な資格は必要ありませんので、学歴や職歴に関係なくチャレンジすることができます。
製造業
製造業では工場での作業が伴います。ほとんどすべての手順がマニュアルに記載されており、指示に従うだけで済みます。そのため、学歴やスキルに関係なく、高卒で就職活動をしている人たちに非常に人気があります。閑散期だと定時で帰れることが多いので、仕事もプライベートも充実させたい人にぴったりの立地です。
飲食業界
飲食業界は、おもてなしのサービスを提供するサービス業です。高校生以降の就職では職歴がないことが不利になりがちですが、飲食店で働いていた場合は高校時代のアルバイト経験をアピールして採用される可能性があります。
また、体力を使う仕事が多いので離職率が高く、勤務時間が長い場合もあり、勤務する店舗によっては昼と夜で生活が変わりますが、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルなども求められます。そこに加えて料理の腕も磨かれ、さまざまなことを学ぶことができます。
運送業
運送業は条件を満たした運転免許証があれば働けるので、高卒の方でも応募しやすいです。運転に加えて、配達、荷降ろし、収集、文書作成などの業務が含まれます。長距離の運転となると、荷物を運ぶために長時間起きていなければならないので、体力に自信があり、部活動に参加している高卒者におすすめの業界です。
高卒で就職するメリット
早く自立できる
高校卒業後に就職すれば、若いうちに自立することが可能です。 同年齢の人が大学を卒業して働き始めるまでに、4年の職歴があることになります。 その分経験も積まれます。また、稼いだ給料で生活費を賄い、趣味や将来にお金を使える経験を学生よりも早く積むことができます。
進学費用を抑えることができる
大学に行くのは多額のお金がかかります。
文部科学省の調査によると、2022年の公立大学の昼間部の初年度納付金の平均は、地域内に住む学生で約80万円、地域外の学生だと約90万円となる見込みです。
学生がこれらの費用をアルバイトや奨学金でまかなうことも珍しくありません。
このような出費を回避できることは、高校卒業後の就職において有利といえるでしょう。
手厚い研修を受けられる
新卒採用を行う企業は、研修に多くの労力を費やしていることが多いです。
上司や上司の手厚いサポートを受けながら、ビジネスの知識やスキルを身につけることができるのもメリットのひとつです。
高卒で就職するデメリット
生涯賃金が大卒よりも低い
高卒で就職した人の生涯賃金は大卒に比べて低い傾向にあります。高卒の生涯給与は2億1,280万円、大卒・大学院卒の生涯給与は2億6,910万円です。 60歳まで働くと生涯賃金の差は男性5630万円、女性6500万円。生涯で約6,000万円という大きな差は無視できないデメリットです。
自由な時間が限られる
入学する学部にもよりますが、一般的に大学生は社会人よりも自由な時間が多いです。
この時間を自分の興味を追求したり、将来のための勉強に使ったりできます。つまり、高校を卒業してから仕事を見つけることの欠点は、自由時間が少なくなることです。
高卒でおすすめ就職先のまとめ
高卒者は大卒者よりも就職率が高いです。ただし、大企業への就職は難しい傾向にあります。建設業やIT業界、医療・介護業界、公務員などが高卒者向けの就職先として有望であると考えられます。また、高卒で就職するメリット、デメリットも参考にしながら進路を考えてみてください。
この記事の監修
海老名 信行
取締役/COO
株式会社ツナグバ
大学卒業後、株式会社ギャプライズにてWebマーケティング支援の営業として、大企業を中心とした新規顧客開拓とリレーション構築に従事。
次に、株式会社サイファーポイントに取締役/営業責任者として参画。新規顧客開拓、DXコンサルティング、WEBマーケティング支援を経験。
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